とはいえ、いつまでもこの薄気味悪い食堂にはいたくなかった。
 成美は視線を絵から逸しつつ、次の扉を開けてみる。思いほか狭いスペースは、元はキッチンのようだった。窓はカーテンで閉ざされているものの、外の明るい日差しが少しだけ差し込んでいる。
 歩く度に、もうもうと埃が舞い上がり、日光がきらきらと反射する。
 室内に、2階に上がる階段をみつけ、成美は足をとめてその上を見上げた。
 埃がそこだけ乱れているから、雪村はおそらくここから上に上がったのだろう。天井の方からはミシミシという板のきしむ音が聞こえてくる。
 ――なんか少し……へんだな、この家。
 屋敷全体の広さに比した台所の狭さがどこか奇妙だ。しかもそこから階段があるって……。別の場所にも、階段があるのかもしれないが。
 漠然とした違和感を覚えつつ、扉を開けた成美は、再び陰鬱な気分になった。
 ――なんだろう、ここ……。
 今までの部屋に、曲がりなりにも生活感が残っていただとしたら、ここには本当に何もない。
 広さは今までの部屋の比ではない。まるで宴会場のように広い。なのに、家具らしきものは何もなく、ただの黒い、空っぽの空間が広がっている。
 ポチャリ、と水音がしたので驚いて顔をあげると、真っ黒に腐った天井から、今まさに水が落ちていた。
 上に何があるのか知らないが、ことさら雨漏りのひどい場所なのだろう。床には靴底がつかるほどに水がたまり、粘着質の何かがその底でもやもやと淀んでいる。
 家具は――ないと思ったが、よく見ればあった。一見して判らなかったが、壁にそって据え付けられた天井までの高さのガラスケースだ。ただし、中身は全て空っぽだ。
 ――ここ……。
 成美は眉を寄せ、天井に視線を巡らせた。
 煤けた長方形の蛍光灯。それが縦列に三つある。床は木板ではなくリノリウム。だから水が吸収されずにたまったのだろう。
 壁に、装飾めいたものは一切ない。ただダクトの跡が無数に残っている。
 ようやく確かな実感が生まれた。ここは――確かに病院か、それに近い施設だったのだ。
「2階には、誰もいないみたいだ」
 雪村の声が、少し遠くから聞こえた。
「あれ、日高?」
「こっちです」
 慌てて声をかけると、ややむっとしたような顔で雪村が入ってきた。
「人がいないのはもちろんとして、花らしきものは何もなかった。てか、屋根の梁が落ちて、廊下が半分塞がってるんだ」
「もしかして、この上あたりですか」
「……だな」
 雪村が天井を見上げて眉をしかめる。
「いっとくが相当危険な状況だぞ。今地震でもくれば確実にぶっ潰れる。表の看板は訂正しとくべきだったな。廃棄物なんかより倒壊の危険有り、だ」
 成美はぞっとしながら、雨漏りがする天井からなるべく離れた場所に移動した。
 人が住まなくなった建物がすぐに駄目になることは知っていたが、これほどひどい有様になるなんて――あの客室も食堂も、かつては相当豪華なものだったろうに。
「で、2階には何があったんですか」
「―――居室だな。大きさもまちまちだし、なんだか迷路みたいに複雑な部屋配置だったが……ちなみにどの部屋にも鍵はかかっていなかった。ほぼ同じ間取りで、ベッドとかタンスとか、同じ作りの家具が置いてあった。思うにこの建物には、常時何人か人が住んでたんじゃないか?」
「水南さんの、お母さん以外に?」
「……使用人、それから看護師、……医者」
「…………」
「いなきゃ、治療なんてできないだろ。通いなんて無理そうだし」
「……じゃあ、思っていたより、この建物の存在を知っている人は多いってことですよね」
 なにげなく言った言葉だったが、雪村はふと眉をひそめた。
「――そう……そうだな。向井さんや中村須磨さん以外にも、確かにいるな」
「……? ええ」
「何か残ってないかな。カルテとか。ここはあきらかに元診察室か研究のための部屋だろう」
 雪村が壁際の戸棚を片端から開け始めたので、成美も慌てて同じようにした。
 が、空っぽのガラスケースの中にも、その下の引き出しにも、紙切れ一枚入ってはいない。
「1階には、まだ他にも部屋があるはずだ。トイレとか風呂とか水回りが」
「あ、そうですね」
「ここは――行き止まりか。なんだか2階もそうだが、1階の間取りも奇妙だな。ちょっと戻って見てくる。いいか、今度こそ動かずに待ってろよ」
 言うなり、成美の答えも聞かず雪村は飛び出していく。
 正直いえば、1人で取り残される方が足の怪我なんかよりよほど怖い。
 ――それにしても……。
 向井志都が真っ向からここは無関係だと言い切るはずだ。ここは人の棲む場所じゃないし、立ち入るような場所でもない。
 伝承にあるような、悪魔信仰――宗教的な痕跡も、見た限りではなさそうだ。
 だとしたら、なんだろう。勝手口に残された紙袋や、魚の文様が入ったあの鍵には、なんの意味もなかったんだろうか――
「……あっ」
 何かに驚いたような、雪村の声がした。成美も同時にびくっとしている。そんな心臓に悪い声、できればこんな状況で出さないで欲しい。
「ど、どうしたんですか。雪村さん!」
「こんなところに隠し扉がある」
 え?
「ただの壁が扉になってんだ。微妙に汚れ模様がずれてなきゃ判らないところだった」
 よく判らないが、もう待ってはいられない。
 ばしゃばしゃと水音をたてて部屋を出ると、成美は雪村の声のする方に駆け寄った。
 
 
 台所の、先ほど通りすぎた階段の横に、成美が気づかなかった部屋があった。扉の色が壁と同化していたため、ぱっと見では判らなかったのだ。
 ――? ここが隠し扉ってこと?
 首をかしげながら、成美は半ば開いた引き戸に手をかけた。取手がないから、うっかり見過ごしてしまいそうだが、隠し扉というには少しばかりお粗末だ。ちょっと気をつけてみればすぐに判るような気がする。
 中は、今まで見たどの部屋よりも狭く、倉庫といっても過言ではなかった。家具は空っぽのガラスケースと本棚と使い込まれた木製の机だけ。
 埃っぽいが、室内の損傷は殆どといっていいほどない。部屋そのものが頑丈な階段の下にあるため、雨漏りを免れたせいだろう。
「……ここ、オフィスみたいですね」
「かもな。医師がいたなら、ここが専用オフィスみたいなものだったのかもしれない」
 何故か壁の方に向かってしゃがみこんでいる雪村が言った。
「机の引き出しなら全部開けてみた。空だ。なにひとつ残ってないぞ」
 そう言って立ち上がった雪村の手には、変色した紙片がある。
「机と壁の間に挟まってた。何かの報告書みたいだ」
 成美は雪村の手元をのぞきこんだ。何か滲んだ字のようなものが見えるが、暗くて判別することは不可能だ。
「まぁ……収穫はこれだけだな。とりあえず明るいところで見てみないと、何が書いてあるかはさっぱりだが」
「……そうですね」
 自分の中に、どうしようもなく深い失望が広がっていくのだけが、成美にはわかった。
 ここには、求めていたものは何もなかった。
 ただ部外者が見てはいけないものを、覗き見してしまっただけだった。
「……とりあえず、出よう。俺が見た限りだが、鍵を使うような場所も物もありそうになかったよ」
 雪村に肩を叩かれ、成美は力なく頷いた。
 
 
「――止まりなさい!」
 そんな声がしたのは、2人が壊れた勝手口から外に出た時だった。
 しっかりとした、張りのある女の声だ。
 言われた言葉より、ここに人がいるという驚きの方が優っていた。成美も雪村も、一瞬息を引いて立ちすくんでいる。
「あんたたち――なに? こそ泥? それとも死に場所でも探してんの?」
 続く声は、少しだけ呆れたものを含んでいる。そこでようやく、固まっていた成美も雪村も振り返った。
 チェック柄の長袖シャツにジーンズ。服装は若いが、顔には小じわと染みが目立つ。40代の――後半くらい。眉の太い、目元のはっきりとした女性が仁王立ちになっている。
「リストラでもされた? それとも就活に失敗した口? いっとくけどここは私有地。人の土地。こんなとこで自殺でもしたら、親が賠償求められるわよ」
「……いえ、まるで違います」
 いきなり現れた女のマシンガントークの間隙を縫って、ようやく雪村が口を開いた。
「違う?」
 女の目がすがめられる。思いっきり懐疑的な目。
 それもそうだ。成美も雪村も服は泥だらけで靴は水浸し。顔は徹夜明けで憔悴している。
「いっとくけど私は、ここの所有者から委託を受けたれっきとした警備員よ。このあたりを定期的に巡回してんの。金持ちの別荘地は色々と物騒だから」
 金持ちの別荘地?
 成美は雪村を見たが、雪村もまた、困惑した目をしている。その目のままで、雪村は口を開いた。
「所有者というのは、三条氏のことですか?」
「三条? いいえ。この山の半分を所有してんのは、昔っから後藤っていう金持ちよ。今は政治家になってるけどね」
 後藤雅晴――
 成美もだが、雪村も一瞬言葉を飲むのがわかった。
 それはもう過去の話だが、それをどう、目の前の女に説明していいか判らない。
「悪いけど、不法侵入者がいたら、ただちに後藤サンに連絡することになってるの。そこから一歩も動かないで。逃げたら警察に通報するわよ」
「ちょっと――ちょっと待って下さい」
 雪村が、懸命にこの場を切り抜ける言い訳を考えているのが、成美にもわかった。
 成美と雪村の認識では、不動産の所有者は三条守だが、2人にしても登記簿まで確認したわけではない。そして後藤雅晴が、後藤家の恥部とも言える場所に侵入した2人を快く許すはずがない――
「ひとまず三条氏に連絡を取ってくださいませんか。ご存知でしょう? 三光電工の専務、三条守氏です。少なくとも僕らは、お屋敷の管理人の許可を得ているんですから」
「許可?」
「中を見学する許可です」
「……見学」
 女は鼻先でせせら笑ったようだった。
「あんたたち今流行りの廃墟マニア? それとも心霊スポットめぐり? どっちでもいいけど、このあたりの別荘じゃ最近盗難が横行してんの。そんなにぐだぐだ言うなら、言い訳は警察でしてもらおうかしら?」
 別に銃をつきつけられているわけでもない。相手はただの民間人だ。それでも、今まさに警察に睨まれているような威圧感を覚えるのは何故だろう。
 それに別荘というのは――、このあたりには、他にも人家があるのだろうか。
「僕らは泥棒じゃありません。さっきも言いましたが、ちゃんと許可を得ているんです。確認してもらえれば判る」
「はっ。三光電工の専務みたいな人に、すぐに連絡なんてとれるわけないじゃない。そこまでいうなら言い訳は派出所で聞くわ。それとも後藤議員に突出される方がいいかしら?」
「私たち、人探しをしてるんです」
 返事に窮した雪村に代わり、成美はとっさに言っていた。
「……人探し?」
「わ、私の知り合いが、今年の始めから消息が判らなくなって」
 女の目がわずかにすがまる。
「それで、その人の行きそうな場所を――探してるんです。ここは、三条氏のものになる前、その人のものでした。その人が、後藤議員から譲り受けたんです」
「………で?」
 女がけげんそうな目で成美を見据える。
 成美は一時言葉に窮した。説明しようにも、ここに氷室が来たという根拠は何もないのだ。
「な、名前は氷室さん。男の人で――ここ最近――何ヶ月以内かに花束をもってここに来ました。いえ、来たんじゃないかと思ったんです。建物の中に紙袋が置いてあって――つまりそれが」
「ちょっと待って」
 いきなり女が、考えながら言い訳する成美の言葉を遮った。
「今、あなた花束っていった? それってもしかして白い花束? 薔薇とか百合とか、とにかくすっごい値のはりそうな」
 成美は雪村と驚いた目を見合わせて頷いた。
 女は眉を寄せて、しばらく何かを思い出すような目になった。
「――30代前半、身長は185センチくらい。筋肉質、痩せ型。サングラス着用のため目の特徴は不明。鼻は直線的で鋭く、いわゆる筋の通った鼻。唇は全体的に薄いが、下唇がやや厚い。淡白で冷静、頭の回転が早く、性格は極めて用心深い。――職業は一見ホワイトカラー、でも今は肉体労働に従事している。給料は高め―――そんな人?」
 は……はい?
「あなたの探してる男は、そんな人ですかって訊いてんだけど?」
「はっ、はい」
 女の剣幕に飲まれ、成美は慌てて頷いた。よく判らないが、最後以外は、確かにどんぴしゃりであっている。
「あの、でも肉体労働っていうのは違うと思います。彼はそんなタイプじゃ」
「それ、本人が言ったのよ。最初はからかってるのかと思ったけど、あながち嘘でもないみたい。細っこい外見の割にはやたら力があったし、手首のここ」
 女は自分の手首を胸のあたりまであげてみせた。
「手袋跡にそって日焼けのあとがあったから。あれは軍手して、炎天下で作業している人の焼け方ね」
 そんな、まさか。
 何を言ってるの。この人。
 まさか――まさか、氷室さんと会ったって、そう言ってるの?
「あと妙なことを言ってたかな。僕は冷え性なので、汗をかかない体質なんですって。どう? そんなことを真面目に言う人だった?」
 息が詰まったようになって、成美はしばらく言葉もでてこなかった。
 その人は氷室だ。間違いない。
 冷え性なので汗をかかない体質なんです。
 そんなセリフを真面目に言う人では、もちろんない。
 彼を冷え性だと言ったのは――それを彼に告げたのは、成美なのだ。
「その人と、どこで会ったんですか」
 いきなり血相の変わった成美に、女がやや驚いて一歩引いた。
「ここに来る山道の途中」
「いつ!」
「5月の初め。ねぇ、その人まさかそれっきり行方不明なの?」
 すぐに言葉が出ない成美に代わって、雪村が首を横に振った。
「行方をくらましたのはもっと以前です」
「ああ、そう。よかった……。ちょっと見捨てたようで後味が悪かったから」
 女は、安堵したように息を吐く。
「あの男を見たのは、5月の連休の初め頃。あんたたちが来たのとは反対側の舗装道を1人で颯爽と歩いてたの。質のいいアルマーニのスーツに、持ち物は紙袋に入った花束とキャリーバック。車が故障したんだとか言ってたけど、それは嘘だとすぐに判った。多分だけど山裾までバスかタクシーで来て、そこから歩きに変えたのね」
「……なんで、そんな嘘を?」
「あんたたちは後藤家側から来たんでしょ。その反対側――つまりお探しの彼が歩いていた道の周辺は、泣く子も黙る高級別荘地なのよ。黒塗りの高級車の行き来は当たり前でも、いい男が1人でとぼとぼ歩いてるって方がかえって不自然なの」
 泣く子も黙る高級別荘地?
 その表現にやや不思議なものを感じたが、続きを促すように成美は頷いた。
「丁度別荘はシーズンまっさかりでね。犯罪の匂いはしないし、てっきり奥様連中が呼んだ訳ありツバメかと思って見過ごすことにしたんだけど、それが、どんどん山奥に入っていくわけよ」
「……山奥って」
「だから、ここ。立入禁止ってでかでかと看板がでてるこの場所に向かう一本道を、淡々と上がっていくじゃない。――こりゃまずいと思って、止めに走ったのよね、私」
「まずいというのは」
「地元でもいわくつきの場所だし――少なし所有者の許可がないと、絶対に入っちゃいけない場所だから。てか一般人で、なかなかあの別荘地に踏み込める強者はいないんだけどさ」
 強者……?
 泣く子も黙る高級別荘地とか、よく判らないが、単語のチョイスがいちいち変わっている人だ。
 成美の疑問を遮るように、女はひょいっと肩をすくめた。
「でも追いかけてる途中で見失っちゃったの。立入禁止の壁を超えたのか、それともどこかで気付いて引き戻したのか。判らないけど、私もその日は忙しくてそれ以上詮索できなかった。それきり騒ぎにもならないし、もしかして、あれは狐にでも騙されたのかと思ってたのよ」
「ここは……いわくつきの場所なんですか」
 訪ねた雪村に、女は短く頷いた。
「私はよそ者だから詳しいことは知らないけどさ。なんか色々噂があって、地元の連中でも近づかないおっそろしい場所って話よ。唯一山頂に続く舗装道は、鉄製のバリケードで完全に封鎖されてるしね。高さにして3メートル、刑務所クラスの用心深さよ」
 女は、呆れたように言って、結んだ唇の口角を下げた。
「しかもバリケードには、警告を告げる看板だらけ。危険、厳に立ち入りを禁ず、監視カメラあり。――とにかく私が出会ったその男は、そこに続く道めがけてまっすぐに進んでいたのよ」
「……でも、道は封鎖されてるんですよね」
「舗装道はね。でも本気で入ろうと思えば、方法なんていくらでもあるでしょ。山は広いし、全部を完全に遮断するなんて不可能だし――現に私だってこうしてここに立ってるし」
 こっちよ――と、女が指さしたのは、成美たちが来たのとは反対方向だった。
 鬱蒼した雑木林の向こうに青く晴れ上がった空が見える。視線を下げると、木々の間に、壁のようなものが見えた。
 そこから、アスファルトの舗装道が下に向かって伸びている。
 やはりこっちに、車で上がってこられるルートがあったのだ。
「彼は、どこで生活しているような風でした?」
 先に立って歩きながら、成美は女に質問した。
「なんでもいいんです。気づいたことなら、なんでも」
「……うーん。このあたりじゃ見かけない顔だから、少なくともご近所さんじゃないことは確かねぇ」
「雰囲気は――落ち込んでいるとか、焦っているとか」
「いいえ。いたって飄々。落ち着いて――多分だけど私のことも観察してた。その程度には余裕で、焦りも不安も、まるで感じられなかったわね」
「そう、ですか……」
 むろん女の推測にすぎないが、彼が今就いているという仕事にも、成美は衝撃を受けていた。
 職業の貴賎云々ではない。それが、まるで氷室らしくないと思ったからだ。
 彼の得意とする分野から、かけ離れすぎていると思ったからだ。
 一体、どうして?
 彼は本気で、今までの人生全部を捨てようとしているのだろうか。
 成美はふらふらと、先ほど女が指さした方に向かって歩き出していた。
 ――氷室さんは……こちらの方角から、やってきたんだ。
「ねぇ、もしかしてその人って、彼女の……」
 背後で女の、気遣うような声がする。聞かれた雪村がどうそれに答えたのか判らない。
 成美はただ、ぼんやりと眼下に広がる町並みを見ていた。
 5月の始め。 
 氷室がここに来たのはもう2ヶ月も前のことだったのだ。――

 
 
 
 




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