19
 
  
「氷室君」
 背後から呼び止められ、会議室に入ろうとしていた氷室は足をとめた。
「これは、綾森課長。お疲れ様です」
 氷室は微笑し、丁寧に一礼した。「課長も、この席に?」
「知らなかった? 私も、今年から実行委員のメンバーの一員なのよ」
 綾森美和は、大きな口を広げて笑った。肉感的な形の良い唇。若い頃は、さぞかしセクシーな口元だったのだろう。
 今でも十分魅力的な51歳。が、今の氷室には、それはひたすら醜悪に見えた。
「メール、ありがとうございました」
「なんのこと?」
 並んで会議室に入りながら、2人はにこやかに会話をした。
 水と森の博覧会実行委員会第28回会合。
 壇上には、そんな立て看板がかかっている。
 ロの字になった長机には、地元商店街の代表、商工会の役員、市会議員らがすらりと首をそろえている。その中に観光局長の姿を認め、氷室は微笑して頭を下げた。
「おかげで、ふんぎりがつきましたよ。最初は気のりがしませんでしたが、あそこまでされるとね」
「なんの話か、全くわからないけれど」
「わからないなら、それで結構ですよ」
 氷室は綾森を見下ろして、微笑した。
「課長には感謝している。それをお伝えしたかっただけです」
「可愛い彼女ね」
 それには答えずに、綾森もまた微かに笑った。
「肌なんて十代みたいにすべすべしちゃって……。少しだけ妬けちゃったわ。若いってだけで、女ってああも可愛らしいものなのかしら」
「…………」
「ふふ……。あなたの、態度次第じゃないかしら、ね」
 綾森の手が、軽く氷室の尻に触れた。
 セクハラの常習だとは噂で聞いていたが、まさかこの俺がターゲットになるとはな。氷室は微笑を浮かべたまま、女の勝ち誇った笑顔を無言で見つめる。
「失礼します」
 その時、2人の背後で、ひどく硬質な声がした。入室してきたのは灰谷市が誇る市役所の頭脳――行政管理課の柏原補佐である。
 背筋をぴん、と伸ばしたスーツ姿の柏原の姿に、居並ぶ委員たちが、一瞬目を止めている。
「やぁ、やぁ、柏原さん、あなたも来て下さったんですか」
 いきなり駆け寄ってきたのは、森田だった。
 よほど柏原が気にいっているのか、両手を握り締めんばかりの勢いである。
 その勢いに、やや面喰ったようだったが、柏原はいつものように淡々と答えた。
「ええ、氷室課長のアドバイザーとして。法規の解釈にかかることですから」
「僕が、サポートをお願いしたのですが」
 氷室は、その森田に微笑みかけながら言葉を継いだ。
「その必要はなくなったのかもしれないですね。何しろ、僕が言うべきことは限られていますから」
「その他市長が認める、特別な事情だよ。氷室さん」
 森田は心得たように、にやっと笑った。
「あんたの勇気と決断に感謝する。例のことは、俺の胸におさめておくさ」
「恐れ入ります」
 やがて最後のメンバーが入ってきた。
 実行委員長。灰谷市副市長の金山直嗣である。
「では、委員会を始めます。皆さま、お寒い中ご足労様でした。ご着席お願いします」
 壇上で、森田がかしこまってマイクを握る。
 氷室は柏原と隣合わせに着席した。
「課長、この会で広告物許可の方針を伝えるというのは、本当の話ですか」
 柏原が、訝しげに氷室を見上げながら囁いた。
「そう、森田さんは信じているようですよ」
 すぐにその森田が氷室を名指しで指名する。氷室は笑顔で立ち上がった。
 
 

 
「あんた――何を言い出すんだ!」
 漏れてきた森田の怒声に、成美は驚いて立ちすくんでいた。
 怖い。
 森田の声を聞いただけで、あの夜の恐怖が蘇る。成美は背後の沢村を振り返っていた。
「沢村さん、私、やっぱり」
「大丈夫だって。基本、出入り自由の公開会議だからさ。傍聴してると思えばいい」
「でも、こんな――」
 逃げようとした成美の腕を、沢村が掴んで止めた。
「いいから。あんたも結末、知りたいんじゃねぇの? ここ数日びっくりするほどしょげこんでたけど、どうせ、氷室さん絡みでしょ」
「………何も……」
 成美は力なく首を横に振った。
 あれから二日。一日休んでそして今日、だ。
 柏原補佐から、全て自分に任せるようにと言われたものの、実際、氷室がどうなったかと思うと気が気ではない。電話はないし、成美からもしていない。と言うより、とても――できない。
 今度ばかりは、もう許してもらえないだろう。
 絶対に呆れられたし、嫌われた。
 それだけ馬鹿な真似を、成美はしたのだ。
「いい加減にしろ。あんた、――約束はどうなった。ここで不許可を取り消すんじゃなかったのか」
 再び、森田の声がした。
 薄く開いた扉の中、場内のざわめきだけが伝わってくる。
「いえ、ただ、この場に出て、直接謝罪するようにと」
 氷室の声は、少しばかり大袈裟に驚いていた。
「委員会の皆さまには、市を代表してお詫びします。屋外広告物許可に関しましては、当課の判断が遅れたため、大変なご迷惑をおかけしました。誠に申し訳ございません」
 沈黙。
 椅子を引く音が聞こえたので、氷室がそれきり着席したのだと、成美には判った。
「ちょっと、ちょっと待ってくださいや。氷室さん」
 森田の声が狼狽している。おそらく彼のシナリオでは、こんなはずではなかったのだ。
「あれ、沢村さんも来てたんですか」
 背後から聞き慣れた声がした。宮田さん――それから三ツ浦君。成美は声に出さずに驚いている。
「日高さん??」
 三ツ浦が、何故かぎょっとした風に目を見開いた。
「な、何故、無関係の日高さんがここに。まさか、僕の……ライバル……では……?」
 相変わらず意味不明だが、成美も腹をくくって言い訳するしかない。
「すみません。実は、私も柏原補佐のことが気がかりで」
 何が気がかりなのか突っ込まれたら終わりだったが、誰も、それで納得してくれたようだった。
 なにしろ管理課の連中は、自らの課長が気がかりで集まって来たのだ。
「おい、お前ら、仕事はどうした」
「補佐こそ。留守役がいないと困るじゃないっすか」
 阿古屋補佐や、他の面子まで――改めて成美は、氷室の人望の厚さを思い知らされていた。いや、もしかするとここにいる全員が(成美を含めて)、あの上辺だけのキラースマイルに骨抜きにされているのかもしれないが。
「氷室君。君の正義感の強さ――法を護ろうと言う気持ちはよく判る」
 穏やかな渋みを帯びた声がした。
 さすがに成美は息をのみ、管理課の連中も静まり返った。
 副市長の金山直嗣。
 今の市長が、東京から引き抜いてきた、様々な企業のアドバイザーなどを経験している、経済通の元通産省官僚である。
 いわば、官僚対官僚。
 成美も拳を握りしめていた。バックグランドでは、氷室は完全に負けている。彼の鉄壁の肩書も、おそらく金山副市長には通じない。
 穏やかな口調で、金山は続けた。
「が、ここは融通を利かしたほうが、長期的な目でみて正解ではないのかね。市も、企業体と変わりはしない。元となる資金に税を投じているかいないかだけの違いだよ」
「その通りだと思います」
 氷室がそれに答えている。
「だったら、我々の主張も、君に理解してもらえると思っている。市とて、利益をあげなければならないのだ。いや、民間以上に――市民の血税を注ぐ以上、より大きな利益をあげ、市民に還元することが要求される。このような市をあげたイベントなら、なおさらだ」
「仰るとおりです」
 氷室は神妙に、しかし淡々と相槌を打っている。
「広告の掲示は、そのための宣伝活動の一環だ。特例許可を得るには、十分な理由になる。いわば、公共目的なのだ。そして、……こんな言い方をしたらなんだが、その法を生真面目に守ったところで、一体誰が得をする?」
 くすりと、綾森課長の笑い声がして、それが呼び水となって、くすくすといった笑い声が響いた。
「屋外広告物条例は、人の生き死にに関係した法律ではあるまい。であれば、細かいことに過剰に固執するほうがどうかしているとは思わないかね。氷室君」
 大袈裟な拍手が鳴って、それに呼応したように満場の拍手が会議室を埋め尽くした。
 ――氷室さん……。
 成美はもう、心臓が潰れそうだった。
 こんな場で、彼1人に何ができるだろう。確かに金山の言うことには分があるし、成美もその通りだと思わざるを得なかった。
 柏原補佐も同席しているが――彼女にこの場で、一体何の助言ができるだろうか?
「ご助言、ありがとうございます」
 氷室の口調は落ち着いていた。
「また、協議します、で逃げる気かね」
 畳みかけるように金山は言った。
「それで何度も、君は森田君をかわしている。もういい加減にはっきりしてくれないかね。君の優柔不断で、一体何人の者が迷惑を被っていると思っている」
 静かな口調ではあったが、びりっと空気が縮まるくらいの鋭さと緊張感があった。
 成美の隣では、宮田がはらはらと親指の爪を噛んでいる。成美も、同じ気持ちだった。
 ぎっと、椅子が軋む音がした。
「協議はしません。不許可で、もう答えはでています」
 よく通る声だった。
 そのあまりにきっぱりとした氷室の口調に、成美もそうだが、管理課の全員が息を飲んでいた。
「市も儲けを出さなければならない。その通りだと思います。誰も死んだり困ったりしない。それも仰るとおりです。では一体なんのために、屋外広告物条例があるのでしょうか」
「あんた――副市長がここまで言っているのに!」
「最後まで聞いてください」
 手をあげて興奮気味の森田を制し、淡々と、控え目な口調で氷室は続けた。
「同じ反論は、規制され、広告料を払い、取り締まりにあっている業者にもまた、通じるのではありませんか。誰も困りはしなし、生き死ににも関係ない。なのに何故、規制され広告料金を市に収めなければならないのか。僕らはそこに、基本、どんな事情も加味しません。たとえ台所が火の車の業者であっても、一銭とも広告料金を免除したりは致しません。どれだけ金を掛けた看板類も、違反となれば容赦なく撤去します」
 静かな口調だったが、その言葉には、不思議な強さと鋭さがあった。
「僕らは法の番人の端くれであり、執行者でもあります。だからこそ自ら襟を正さねばならない。法の下では市も民間も平等です。申し訳ありませんが、市にだけ、特例をあたえる理由がありません」
 しん……と、場内は水を打ったように静まり返っている。
 やがて、微かな拍手が聞こえた。
 その数は決して多くはなかったが、賛同した相手の察しはついた。おそらくは民間商工会の人たち――普段、市に広告物を規制され、広告料金を市に収めている個人事業家たちだろう。
「君は……」
 怒りを噛み殺したような口調で、声を発したのは金山だった。
「私の言うことが、全く耳に入っていないようだな。我々には、もっと大きな目的がある。利益をあげて市に還元するという――」
「大いに、共感します」
 氷室の口調はいっそ無邪気といっていいほど明るかった。
「でしたら、このような小さな議論にいつまでも拘らず、もっと別の方面から、大会を盛り上げる方法を考えてはいかがでしょうか。道路管理という分野ではありますが、当課も全面的に協力します。なにしろ、市をあげての一大イベントですからね」
 
 
「いやー、なんかしびれたよ、俺」
「まさか氷室さんが、ああもはっきり物が言える人だとは」
「なんか無駄に心配したな、俺たちも」
 管理課の面子が、ぞろぞろと会場の会議室を後にする。まだ中では会議が続いている。が、もう話題は屋外広告物のことではない。その件は――もう、蒸し返されることはないだろう。
 ――氷室さん……。
 成美は安堵と寂しさを両方感じたまま、彼のいる会議室を後にした。
 やっばり、氷室さんはすごい人だった。
 私の力添えなんて――最初から全然いらなかった。むしろ、とんでもなく足を引っ張ってしまっただけで。
 再び潤みはじめた瞳を、成美は慌てて両手で拭った。
 なんにしても、きちんと課長に謝らないといけない。
 おそらくだが、成美がしでかしたことが問題になるのは、これからだ。
 氷室は自分を庇おうとするだろうが、それだけは断固拒否しなければならない。たとえ、氷室にどう叱られようとも――。
 
 
                20
 
 
 悪いが下まで降りてきてもらえませんかね。今の時間はもう誰もいない。ちょいとあんたと2人きりで話がしたいんだ。
 森田から電話があったのは、仕事を終えた氷室が、帰宅しようとした直前だった。
 ――来たか。
 今日の今日で、本当に性急な猪だ。こちらから、策を弄して連絡するまでもなかったか。
 氷室は素直に呼び出しに応じ、森田の待つ水と森の博覧会準備室に1人で向かった。
「お待たせしました」
 氷室が、三階の準備室に入ると、確かに中には、森田1人しか残っていなかった。
 課長席にふんぞりかえった森田からは、獰猛なオーラが漂っている。怒りと憤り――そんなものが、細い狐目からひしひしと伝わってくる。
「そこに、決裁がある」
 顎をしゃくるようにして、森田は言った。
 森田のデスク――課長席には、決裁文書が投げられている。
「あんたが失くしたものを、うちで作り直したものだ。判、押してくれや。氷室さん」
「……生憎、判は置いてきてしまったな」
 氷室は微笑して、席空けとなっている係員の席に腰を下ろした。
「話とは、なんですか」
「ばらすぞ」
 低い、どすを帯びた声で、森田は言った。
「あんたと行政管理課の女の子……できてんだろ?」
「柏原さんのことかな……。確かに彼女は魅力的ですからね」
「ふざけるな!」
 がん、とテーブルが叩かれた。並みの職員なら、それで息を飲むほどの迫力だったかもしれない。
「うちで使ってる会議室に忍び込んだあの子だよ。今年入った新人だ。あんたも罪な人だな。氷室さん。10も下の女の子をいいように騙して、利用したのか」
「…………」
 氷室は無言で足を組んだ。「――で?」
「ばらされたら困るのはどっちだ。あんたよりあの子かな? あんたは独身の遊び人で、奥さん死んでも平然としている冷淡な男だ。あの子は――もう、本庁舎にはいられなくなるな」
「取引をしませんか。森田さん」
 微笑を浮かべながら、氷室は言った。
「取引だと?」
 その氷室の落ち着きぶりが不安なのか、森田の表情が固くなる。
「実はね。僕はそんなものよりもっと扇情的なスクープを握っているんです。綾森さんは、最初からそれを疑って、それで僕に近づいて来たようでしたが、むげにお断りしたのが失敗でした。全く女性の怒りは凄まじい」
「……なんの、話だよ」
「彼女がどんな手で僕を誘惑したか、あなたに教えてあげたいくらいですよ」
 氷室は冷淡に唇を歪めた。
「熟女と呼ばれる年代は、僕も嫌いではないですがね。ああも自信たっぷりの女性は御免こうむります。見ていて、反吐が出るほどだ」
 かっと森田の顔が赤くなった。
「あんた、一体何が言いたい」
「ダブル不倫ですか。悪くはないが、役所内ではまずいでしょう。特に、今の真鍋市長体勢のもとではね」
 赤くなった森田の顔が、みるみる青くなっていく。
 氷室は多少の同情と嘲りをこめて、そんな男の顔を見上げた。
 素直で純情で扱いやすい男、か。
 僕も、あんたのことが嫌いじゃなかった。同類――とでもいうのかな。わずかながらに、シンパシーみたいなものを感じていたんですけどね。
「聞きますか。ここに証拠のテープがある」
 氷室はポケットから取り出した、小型のレコーダーを卓上に置いた。
「今の会話、録音でもなさっていますか。だったら止めたほうがいい。音源は少ない方でいいでしょう。今はネットにうっかり流出したデータが半永久的に残る時代ですからね」
「録音なんぞするものか。なんだ、それは。ど、どういう脅しだ」
 ふぅん……。
 準備不足というかなんというか、やっぱり黒幕は女の方か。
 氷室は無言で、レコーダーのスイッチを入れた。小さなステレオから、ノイズまじりの喘ぎ声が流れだす。
 そこに、森田自身の名前が出てきたのが、イノシシみたいな男が平静を保っていられた最後だった。
「ま、こういう次第ですよ」
 氷室は飛びかかってきた森田より早くレコーダーを取り上げて、ポケットに滑らせた。
「きっ、貴様」
 思った以上に陳腐な結末に、氷室はやや辟易しながら、殴りかかる男からひらりと逃げた。
「僕はね。あなた方がホテル代わりに使っていた隣の部屋で、この春からずっと残業していたんです。毎日毎日飽きもせずにジャスト午後九時。……聞いていた僕の方が、先に飽きてしまうほどだった。全くあなたの底なしの精力には、ただ敬意を払うだけですよ」
「黙れっ、お、お前に何がわかるっ。俺たちは、真剣に」
「あなたのお気持ちは、半分は判るし、半分は全く理解できません。ただし、その半分ばかりのシンパシーが、この秘密を僕1人の胸にとどめておくことに決めさせたんです。あなた方が、汚い手で僕の大切なものを汚しさえしなければ」
 つんのめった森田が、無様に腹から床に転がった。
 馬鹿だな。こいつ。
 氷室は冷やかに、その巨体を見下ろした。
「あなたには、ほとほと同情しますよ。森田さん」
 あんな愚かな女にひっかかったばかりに。
 生涯、薄汚れた秘密に怯えて生きていけ。
「このテープとあなた方が握っているものを交換……などと馬鹿なことは言いません。今は複製がいくらでも作れる時代だし、僕らは互いを、わずかも信じられない関係ですからね。データは責任を持って削除するよう綾森課長にお伝えください。お約束いただければ、僕も責任を持って消去すると約束しますよ」
「あ、綾森さんが、一体なんのデータを持ってるっていうんだ」
 ――ああ……、知らなかったのか。
 本当に――。
「な、なんだ。その憐れむような……」
「別に」
 氷室は軽く嘆息した。
「では、あなたの恋人にこうお伝え願いますか。あの日付入りの写真からは色んな情報が読み取れるんです。いつ、どこで、誰が――ということまで調べ上げれば、全てがね。あの写真は、彼女のささやかな切り札だったのかもしれませんが、同時に恐ろしい犯罪の証でもあります。僕は――消去しませんよ。生涯楽しませてもらうと、そう彼女にお伝えください」
 もう、言うべき言葉は何もなかった。
 この伝言はこの夜のうちに、あの醜悪な女に伝わり、これで全てが終わるだろう。
 ――さて、問題はこれで全て片付いた。
「…………」
 なのに、何故、こうも気持ちがすっきりしない……?
 理由の掴めない憂鬱に眉をひそめ、氷室は軽く息を吐いて歩き出した。
 
 
 
 
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Copyright2011- Rui Ishida all rights reserved.この物語はフィクションです。