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  完結している小説です。
恋愛度は、全て濃厚。



「天空の彼方」
完結済・大長編
近未来ファンタジー
「……自分とあの人は、住んでる世界が違いすぎて、その……別に、恋人とか、そういう感じでは」
 うつむいてそう言いかけた肩を、やさしくぽん、と叩かれた。
「たとえば、車が激しく行き交う国道沿いを歩いていて」
「…………え?」
「道路を挟んだ向こう側を歩いている人。眼が合うことも無く行き違ってしまうその人が、実は運命のひとだったりするんだよね」
 眼下から見上げる眼差しは優しかった。
「獅堂はパイロットのくせに方向音痴だからね、その人の所に行き着けるかどうか心配だけど」            (本文より)

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「太陽と月の果て」
完結済・大長編
異世界ファンタジー
「王子じゃないよ」
 あさとは、少し不機嫌になって言った。
 そう、夢の中の「私」には、生まれながらの「婚約者」がいる。
 夢の中で、「私」はその婚約者を毛嫌いしている。憎んでいるといってもいい。が、何故嫌うのか、その理由はわからない。
 雅はくすくすと笑う。
「アシュラルさまだっけ」
「そう……そんな名前」
 でも、その激しい憎悪は、時に複雑な色合いを見せる。まるで――反発しながら引き寄せられているような。
「その王子様、実はあさちゃんが現実に好きな人だったりして」

            (本文より)

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「冬の人魚姫」
完結済・中編
現代・社会人

――――見つけた……私の、王子様。
「……君……?」
 自分を見つめる男の眼。
 戸惑いを浮かべながらも、その奥に明らかにある衝動が揺れたのを、この種の視線を受け慣れた少女は、猫なみの敏感さで察していた。
「……お願いがあるんですけど」
 受付嬢に聞こえないよう、有紀は声をひそめて囁いた。
「?………私にか?」
 男はいぶかしげに眉宇を寄せる。
「……俺は、君を知らないが、売り込みか何かなら、」
「私の身体、買ってもらえませんか」
             (本文より)

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(イラスト にしゆきま)



「白鳥の王子」
完結済・短編
中世ファンタジー
「お兄様……」
 そのか細い声を聞きとがめ、兄の笑顔がわずかに曇る。
「……どうした、リージア。ひどく悲しそうな顔をして」
 優しい声。きれいな眼差しと穏やかな笑顔。
 妹は――苦しい切なさを秘めて、近寄ってくる兄を見上げる。
 六つ年上の兄、フィエルテ。
 絹のような黒髪に、深海の瞳を持つ男。
 月の娘リージア姫と、太陽の息子フェエルテ王子。
 このダイノアス国で誰からも愛される二人の兄妹は、手のひらを合わせて、見つめあう。            (本文より)

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◆管理&著作・松本トモ◆ 太陽と月の果て