◇これまでの展開をお忘れの方のため人物紹介◇
 
メインキャスト
日高成美(ひだか なるみ)
灰谷市役所・総務局行政管理課法規係の新人職員。
「市の頭脳」と称されるエリート集団・法規係の中で、冷徹女上司と曲者だらけの同僚に囲まれて日々奮闘中。
道路管理課長の氷室とは秘密の恋愛関係にある。
氷室天(ひむろ たかし)
道路局道路管理課の課長。市役所の課長級では最年少の32歳。
霞が関の国土交通省から派遣されたキャリア官僚で、市役所に異動を命じられたのには、何か事情があるようである。
類まれな美貌と巧みな人心掌握術で、異性も同性もひきつけてしまう危険な性格の持ち主。恐ろしいほど耳がいい。
柏原明凛(かしわばら あかり)
成美の上司。法規係長兼行政管理課の課長補佐。
課長補佐級では最年少の27歳。氷室と同じく霞が関の総務省から派遣されたキャリア官僚である。
上司の信頼も厚く、頭脳と美貌では氷室にひけをとらないが、人心掌握には全く意を介さないため、嫌われる相手にはとことん嫌われている。
沢村烈士(さわむら れつし)
氷室の部下で、道路管理課の主事。25歳。
高卒で市役所に入ったため、在職歴は長い。
長身で野性的な顔立ちを持つ、男としては相当魅力的な部類だが、女性に対してはどこか投げやりでいい加減なところがある。
成美のことは気にいっていて、ちょいちょいちょっかいを出しては、氷室に手痛いしっぺ返しをくらっている。
明凛のことは、以前からよく知っているようだが……。
成美の職場にいる人々
雪村脩二(ゆきむら しゅうじ)
法規係の筆頭主査・30歳。
白雪姫と称される可愛らしい容貌とは裏腹の、冷酷非情な性格の持ち主。
明凛に密かな(ただし係内では当人以外全員知っている)片思い中。
成美とは、ある事件を通じて親しく?なり、法規係内では噂のカップルに浮上した。バックグランドは謎だが、どうやら育ちはいいようである。
大地主事・織田主事 (おおち・おだ)
法規係。ガンダムオタクで、二人合わせてダブルオーと呼ばれている。
自分たちより頭が悪い連中を端から馬鹿にしている。
篠田主事(しのだ)
法規係。いつも眠そうな目をしているので、ガチャピンと呼ばれている。
成美の隣席で、なにかと気にかけてくれる比較的優しい男。
近宗主幹(ちかむね)
四十過ぎ、独身、女性。仕事はできるが性格は陰湿で、絵に描いたようなお局。明凛に無駄なライバル意識を抱いている。
尾崎課長(おざき)
行政管理課長。無口だが、エリート意識剥き出しのプライドの高い男。
明凛をあまりよく思っていない。
藤家局長(ふじいえ)
総務局長、赤鬼と呼ばれて畏れられているが、総務局内では、明凛の唯一の理解者である。
成美の友人たち
長瀬可南子(ながせ かなこ)
成美の同期で、総務局長藤家の秘書をしている。
美貌の野心家だが、同時に自分の置かれたポジションを見極めるだけの冷静さもあり、女として絶対上位にいる柏原明凛に、根深い嫉妬を抱いている。
恋愛に関しても冷静で達観しており、氷室は絶対にいつか成美を捨てると当初から予言している。
倉田真帆(くらた まほ)
成美の同期で、総務局広報課職員。
祖父が元道路局長で、父が市会議員という、市役所のサラブレッド。
どうすれば自分が一番注目を集められるかということをよく心得ている狡知者だが、氷室にはそれを見ぬかれて散々な目に。
一度は畏れた氷室に、今ではすっかり夢中になり、隙あれば成美から奪おうと画策している。
氷室の職場にいる人々
宮田主税(みやた ちから)
道路課の主事。もとは沢村の担当だった訴訟事務を引き継ぐことになり、現在、成美との仕事の繋がりが最も深い男。
最初は仕事の遅い成美を不服に思っていたが、今では信頼。それどころかちょっとした好意を抱くようになっている。
幸いにも、氷室には問題視すらされていない。
三ツ浦靖人(みつうら やすと)
道路課の新人職員。成美とは同期。
氷室に異常な憧れを抱いている全く空気が読めないひとりよがりの青年。
氷室ウォッチャーがこうじて、ついには氷室の気分をオーラで見抜くように……。
阿古屋補佐(あこや)
道路管理課の課長補佐。区役所勤めから叩き上げで本庁の課長補佐になった現場の人。
最初は氷室を「なにもできない子供」と思っていたが、今ではすっかり氷室信者になっている。
墨田局長(すみだ)
道路局長。毎日自分で茶を淹れるほどに謙虚で、同時に存在感の薄い人。
出身大学と派閥と人の良さだけで局長まで上り詰めた。
お人好しのため、部下は全員信頼しているが、特に氷室には全幅の信頼を置いている。難しいことは全て氷室に丸投げの状態。
その他の人々(注・6話以降に出てくる人物も含みます)
紀里谷理人(きりや りひと)
灰谷市の顧問弁護士団に名を連ねる若手弁護士。
成美の初恋の人にちょっと似た感じの爽やか好青年。
しかし、その正体は氷室の昔の知り合いで、……とんでもない面倒くさい性格の持ち主。
紀里谷葉月(きりや はづき)
月華という源氏名で、灰谷市のクラブでホステスをしている。
理人の姉で、性格の面倒くささは弟以上? 
昔から氷室に片思いしているというが……
藤崎紫凛(ふじさき しおり)
明凛の双子の妹。姉とは真逆の、華やいだ美貌の持ち主。
隣家の幼馴染と結婚して藤崎姓に。
沢村とは昔からの知り合い? ある事情から姉を憎み、沢村をけしかけて誘惑させようと企んでいたようだが……
大明拓哉(だいみょう たくや)
灰谷市を拠点に関東地区に広く展開するホテルの、オーナー一族の御曹司。性格と女癖の悪さは最悪で、警察からもマークされるほどの犯罪すれすれの行為を重ねている。
どういう理由か、明凛に興味を持つようになるが……。
成美の初恋の駅員さん
「君の手は、人を幸せにする手だ」
その昔、成美にそう言ってくれた駅員さん。
名前も詳しい状況も覚えていないが、その言葉と優しい笑顔だけが成美の中にいまも残っていて……
向井志都(むかい しづ)
氷室のことを子供時代からよく知っている老齢の家政婦。
氷室に深い恨みを抱いている?
三条守(さんじょう まもる)
氷室の妻だった女の幼馴染。
大手電機メーカーの御曹司で、現在は役員。
氷室とは子供時代からの犬猿の仲。
後藤水南(ごとう みな)
氷室の妻





※役所の階級は、局長>局次長>課長>課長補佐(主幹)>係長(主査)>主事
 ( )内は、階級は同列だが部下を持たない一担当者。
 たとえば、近宗主幹と柏原補佐は同級だが、近宗が柏原の部下という扱いになっている。
 また、主査は係長級だが、灰谷市では、通常課長補佐が係長を兼務している。 
 
 
 
 
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Copyright2011- Rui Ishida all rights reserved.この物語はフィクションです。